デザイン思考が世界を変える

デザインコンサルティングファームIDEOのCEOティムブラウンによるデザイン思考バイブル「デザイン思考が世界を変える」を読んだのでメモ。

  • いかなる個人より全員の方が賢い。
  • 技術中心ではなく、人間中心の世界観を持つ。
  • 現代のビジネスリーダーたちはデザインをデザイナーに任せておくには重要すぎると考えている。デザイン施行がデザイン思考に進化を遂げるのは当然の流れ。
  • デザイン思考の肝は様々な可能性を探ること。
  • 成功するアイディアの3つの条件

技術的実現性:現在またはそう遠くない将来、技術的に実現できるかどうか

経済的実現性:持続可能なビジネスモデルの一部になるかどうか

有用性:人々にとって合理的で役立つかどうか

  • 基本的な人間のニーズに重点を置くことがデザイン思考が通常とは一線を画す部分。多くの企業のビジネスシステムは効率性優先で設計されるため新しいアイディアは漸進的で平凡なものになってしまう。したがって競合他社にもたやすく模倣されてしまう。
  • 熟練の技術者、職人、研究者といったデザイナーの多くは、現代の複雑な問題を解決する上で避けては通れない乱雑な環境を生き抜くのに苦労している。価値ある役割を果たしているのは確かだが、デザインの実行という下流工程で生きる運命にある。

デザインの上流であるサービスデザイン、デザイン設計に携わることも重要であると感じた。

  • 巨大なチームを一つ作るのではなく、小さなチームをたくさんつくる。
  • 組織の物理的空間と心理的な空間により働く人々の生産性が決まる。
  • デザイン思考家のプロセスは発散的思考と収束的思考をリズミカルに行き来するようなもの。そして、その行き来を繰り返すほど曖昧さが消え、より緻密になっていく。発想的思考の段階では新たな選択肢を生み出すのが目的だが、収束的思考の段階ではその逆だ。「選択肢を除外」し、「決定を下す」のがこの段階だ。良い線までいっていたアイディアを切り捨てるのは名残惜しいがこの瞬間にこそプロジェクトリーダーの外交的手腕が試されるのだ。小説家のウィリアムフォークナーは本の執筆で最も難しい部分を問われると「最愛のものを殺さなけらばならないことだ」と述べた。

発散的思考(拡散的思考):周知の情報から様々に考えを拡散させ、新たな物を生み出していく思考法

収束的思考:周知の事実から論理的に思考や推論を進めていき、唯一の正解に正しく、そして早く到達するための思考法

  • 最善のアイディアが生まれるのはデザイナーやエンジニアだけでなく、もちろん経営陣だけでなく、組織の生態系全体に実験を行う余裕のある時だ。
  • 変化し続ける外的要因(新技術、顧客基盤の変化、戦略的な脅威やチャンス)に最もさらされている人々こそ、それに対応するのに最も適していて、さらに対応する意欲を持っている。
  • アイディアの良し悪しはその発案者に基づいて判断してはならない。
  • 楽観主義には自信が必要であり、自身は信頼のもとに生まれる。
  • 良いプロトタイプとは、完璧に動作するプロトタイプではなく、目的、プロセス、自分自身について何か教えてくれるものだ。プロトタイプ製作には時間を取られるが結果的にはスピードアップをもたらす。
  • イノベーションを生むプロトタイプ3つの原則

・着想(インスピレーション):プロジェクト期間の初期に行う。どんなに雑でも構わないから素早くたくさん作成する。プロトタイプはチームが何かを学びとり、次の段階に進むのに必要最低限の精度でアイディアを形にするためのもの。

・発案(アイディエーション):アイディアを形にし、市場の需要を満たすのに必要な機能的・感情的要素が含まれているかどうかを確認するかどうかを確認するためのプロトタイプを作成する。プロジェクトが進むにつれプロトタイプの数は減り数は減っていく。しかし製作の目的は変わらない。アイディアに磨きをかけ改良すること。

・実現(インプレメンテーション):社内全体で支持を勝ち取れるようにアイディアを明確に伝え、それを実証し、ターゲット市場で成功することを証明するのがこの段階。

  • 名詞ではなく、動詞をデザインする。例:「電話(モノ)」をデザインするのではなく、「電話をかけること(経験)」をデザインする。
  • デザインは現在の生活を豊かにするもの。デザイン思考は未来への道筋を描く道具。
  • 製品がサービスへと変わり始めてるように、サービスは経験へと変化しつつある。
  • 人生をプロトタイプと考えてみよう。そうすれば実験を行い、発見をし視点を変えることができる。プロセスを具体的な成果を生み出すプロジェクトへと転換する機会を探し出すことができる。一瞬の経験であれ、年世代も受け継がれる家財であれ、モノを生みだす喜びを感じることができる。報酬は世界の消費活動ではなく、創造の繰り返しにあると学ぶことができる。創造プロセスへの積極的な参加は、われわれの権利であり、特権でもあるからだ。そしてアイディアの成功を、銀行口座の残高ではなく、世界への影響力で測ることができる。
  • 自動車の外見やどう機能するかを考えるのが一般的なデザイナーだとすれば、その一歩先を行き「どうすれば楽しく自転車に乗れるだろうか」と考え、自転車の体験全体をデザインするのがデザイン思考家。自転車の乗り心地から購入時の体験、販促キャンペーンなど様々な側面をデザインする。外見的なデザインという枠にとらわれず、使い手の気持ちになって体験全体をデザインするのがデザイン思考の大きな目標の一つ。
  • 「今日をプロトタイプと考えよう。さぁ何を変える?」 by ティム・ブラウン

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